…何だ?
結局何が言いたかったんだ?



俺が心配?

いや、違う。
彩音の兄貴はそんな事が言いたかったんじゃねぇと思う。


彩音の元彼を応援してるけど、彩音とどーこうなるなんて思ってないらしい。


元彼はまだ彩音が好きらしい。
でもそれを伝える気はないらしい。


…じゃぁ何で元彼を応援しちゃってんだよ?





……元彼が彩音を忘れる応援してるって事か…?



俺は俺なりの結論に至った。


彩音の兄貴は今まで起きてたみたいだけど、それは俺と話すため…?


薄暗かった空はもう本格的に明るくなってた。
外からは鳥のさえずりがどこからともなく聞こえてくる。


…しかし寒い。


俺はすっかり冷めた体を温めるように、布団に入った。


覚めた目は中々眠りに着けないと思いながら。