お風呂から上がってリビングに行くと、彩音と悠士と柾樹君と彩音ママがいた。


「あっ、美菜お帰り~」


私に気付いた彩音がそう言う。
それに片手を挙げて応えた。


「お風呂ありがとうございました」


彩音ママにお礼を言うとにっこり微笑み返してくれた。



リビングは広くて白と黒で統一されたシンプルな部屋だった。

真っ白なソファーには彩音ママと向かい合う様に3人が座っていた。



「あっ!柾樹もお風呂入って!服はお兄ちゃんのがあるから」


彩音は思い出したかのようにそう言って、柾樹君を半ば強引にソファーから立たせた。


「ふふ、入ってらっしゃい」


「あ…あぁ、じゃぁお先に失礼します」


そんな2人を見て笑った彩音ママに、柾樹君は軽く会釈しながらリビングを後にした。


「ほら、美菜ちゃんも突っ立ってないでこっち来なさいよ~」

そう言ってぽんっと自分の横を叩く彩音ママ。


「もう!お母さんはいいから~美菜からもまた何か聞くつもり~?」


彩音は少し膨れっ面でそう言って、彩音ママの隣に座り直したから私は悠士の横に座った。