「そーそー、気にしなくていいよ。彩音ちゃん」
悠士君もそう言ってくれるけど…
「ほら!スマイル!打ち上げなんだから、楽しもっ!!」
俯いてた私にオレンジジュースを差し出して、ニッと笑う悠士君はそのまま柾樹の所に行ってしまった。
「でもさ、彩音知ってた?」
美菜がふと切り出す。
一瞬躊躇ったような表情を浮かべた美菜だったけど、すぐに元の表情に戻りゆっくりと話し出した。
「ここら辺で西高って結構評判悪いのよ」
「…うん、なんとなくだけど格好とかでわかってはいたよ…」
後は周りの対応とかで。
「で、その評判の中でも悪いのが今日の西高軍団なの。ボスはいなかったらしいけど」
「え…」
陸君達…?
戸惑いを隠せない私を余所に美菜は話を続ける。
「私も知らなかったの。で、あの中で一番有名なのは神崎藍。あの黒髪に藍色のメッシュの人」


