「“おっ…お帰りなさいませご主人様。”」


私はひきつりながらも、なんとかお客さんに接客中。


もう恥ずかしくてしょうがない。


だけど…


「へぇ〜こんな感じなんだ。結構賑わってるね」


「や〜んっ!めっちゃ可愛い!修平、どうしちゃおう〜?」


私が当たったお客様は、修平さんと愛未さんだった。



「どうもしなくていいから」


苦笑いする私に抱きついて来た愛未さんを、ぺりっと引き剥がしたのは柾樹。


「お〜お前こんな格好するんだな〜」


修平さんは柾樹を見てゲラゲラ笑っている。


柾樹はボーイ担当だけど、格好はまるでホストのよう。


まぁ、かっこいいんだけどね。


女の子の視線は柾樹に釘付け。


「さっさと注文して下さい」


そんな事お構いなしに柾樹はメニュー表を2人に渡して、どかっと修平さんの隣に座った。