「何?あのイケメン達は。
彩音知り合い?」
厨房に戻ると、美菜が目を輝かせて私に聞いてきた。
美菜のそんな顔久々に見たかも…そう思いながらも質問に答える。
「あ、うん。中学の同級生が一人いてね」
「どれどれ?」
美菜は厨房から陸君達がいた席を覗き込む。
「あの手前のオレンジ色の髪の毛の…」
「へぇ~あの中でも一番かっこいいわねぇ。でも私はあの黒髪がタイプかな~藍色のメッシュが似合ってる」
それは藍って呼ばれてた人の事なのかな…?
なんて思っていると、美菜はにやにやして私を見た。
「…なっ…何?」
「う·わ·き、すんなよ」
美菜はそう言ってホールに注文を取りに行った。
……しないよ。
浮気なんて。


