柾樹の指差した胸元は、今日の昼休みに美菜が私に香水をふった所だった。



「…うん」


「…もぅつけるなよ。美菜がいるみたいだ」



柾樹はそう言ってお風呂に行った。


…美菜がいるみたいって……


え゛ぇぇ~?


私は声にならない声で柾樹の消えたバスルームを眺めていた。