「平山ちゃん!」


「彩音!!」


私は中庭まで走って、一気に力が抜けてその場に座り込んだ。



「あ…」


「ちょっと大丈夫?」


美菜は私の横にしゃがみこみ、心配そうな顔で見つめている。


「…だ、い…じょぶ…ちょっと気が抜けた…だけ…」


私はそう言って震える右手を左手で押さえる。


「もぅ大丈夫だよ。あいつらもう何もしてこないから!」


美菜のその言葉に、あの嫌がらせから解放されたと思うと涙が溢れた…