恐くないわけがない。 体は震えているし、泣きそうにもなる。 でも… もうちょっと… もう少しだけ… あと少しだから……… ぎゅっと目を瞑る私に聞こえる声は冷たく、低い。 「もう2度と柾樹君に近づけねぇようにしてやるから安心しな」 そう言ってナイフを私のYシャツに近づけた時 パシャッ フラッシュが光る。 「お前ふざけてんじゃねぇよ」 今までに聞いた声の中で、一番低い声を出した柾樹。 ナイフを持った女の手首を掴み上げ、ナイフを取り上げた。