〔これに関わったら不吉なことが起こりますよ~〕みたいな雰囲気を漂わせてる

ちょっと箱の前を通り過ぎて
ふと、足が箱に向かってしまった

自分でも何故だか分からない


「ふぅ、仕方ない、開けてみるか」


開けてみた

ん?
ない
なにが?
無かった

そう、箱の中は空っぽ
何も無い


「なんだ、緊張して損した」


あたしは箱を閉めて歩き出した
しばらく歩いていると後ろに気配を感じた

振り向いても何もない

また歩き出すと
また気配

振り向いた

何もない


「ん?新手のストーカー?」


ちょっと怖くなったので歩くのを早める

気配は追ってくる
いつまでも

最終的には走り出した
精一杯

でもまだついてくる

足音がしないのが一番怖い


いい加減いつまでもついてくるのがイライラしてきて
一旦角を曲がって止まってみた
気配は無くなった


角からさっきの道をコッソリ見ても何もいなかった


ホッ、と安心していつもの道に戻ろうした
その時足元に何かぶつかった

「え! 箱!?」


足元にさっきの黒い箱があった

その箱は蓋のような口を開け
私を一瞬で頭から飲み込んだ


…………
………
……