しゃぼん玉


ヒデトとすれ違って数秒後。

「……ミズキ?」

ミズキの背後からヒデトの声がした。

「…………」

気づかれてしまった以上、無視はできない。

ミズキは恐る恐るヒデトの方に振り返る。

するとそこには、

「久しぶり!」

懐かしい笑顔があった。


高校も同じだったヒデトの顔を見るのは、卒業以来。

こうして再会したのも、今日が初めてだった。

何と言えばいいのか、言葉を探すミズキを前に、

「どしたの?

元気ないじゃん」

ヒデトは、別れる前となんら変わらぬ態度でミズキのことを心配する。

ミズキの気持ちはギュッとしめつけられた。