手紙を読み終えたメイの元に、バイト帰りのリクがやってきた。
「やっぱり、ここにいたんだな。
俺も何か頼んでくる」
志望大学に合格したリクは、自由登校期間中も学校とバイトを両立していた。
そして、メイがいるであろう場所に、必ず現れる。
メグルは複雑な思いでメイとリクの関係を見守っていた。
バイトで仲良くなったリクを応援したい気持ちもあるし、メイにも素敵な恋愛をして幸せになってほしいと思っている。
でも、メグルはメイの心の傷を知っている。
同じ女として、メイがリクに距離を置きたくなる気持ちも理解できるため、安易にリクの応援をすることはできなかった。
リクは、周りに恋の協力を求めるタイプではなかったため、自分自身の考えに沿ってひたすらメイに接するように心がけていた。
メイが星崎家の養子になってから、メイの雰囲気は変わった。


