熱のせいか、メイはかすかに寝息を立てている。
リクはしきりに彼女の様子を気にしつつ、なんとかメイの部屋を片付けた。
ガラス片は全て片付けたし、ゴミも全部まとめることが出来たが、カラースプレーの消し方がわからない。
こんな、母親からの悪口が羅列された部屋にメイを寝かせるのは残酷過ぎる……。
“やっぱり、今夜はウチにメイを連れていこう!!”
客用の布団はちゃんと干してあるだろうか。
メイを泊めるのはかまわないが、どの部屋に寝かせよう?
そんな考え事をしながら、メイを揺り動かした。
「メイー。おんぶしてやるから、今夜は俺んちで寝たら?
行こう?」
「んー……」
メイは、昔と同じ無邪気な寝顔をしている。
保育園での昼寝の時間、
リクとメイはよく隣同士で寝ていたものだ。
“寝顔だけは、あの頃と全然変わってないのにな……”
リクはまた、目頭が熱くなるのを感じた。


