しゃぼん玉


リクは勢い良く立ち上がり、

「なら、俺んち来いよ!」

「嫌だよ。

あんたの親にこの傷見られたら、また施設に連絡されるじゃん。

あんなとこ行きたくない」

メイは、さきほど負ったヤケドの傷を巻いた包帯を見て、静かに反抗した。

リクは困ったように眉を下げ、

「だとしても、ここにいるよりはいいだろ?」

「わかってないね。

あんたみたいに普通の家に住んでるヤツは、養護施設の方が安全だとか思ってるみたいだけど、

あんなとこにいると、みじめな気持ちになるんだよ……。

『私は親に見捨てられた可愛そうな子供なんだ』って、思い知らされて……。


施設の人に親切にされたって、嬉しくもなんともない。

ウザイだけなんだよ。

どうせあいつら、仕事でそういうことしてるだけじゃん」

「そんなことないよ。

たしかに仕事かもしんないけど、それ以前に、皆、子供が好きだからああいう仕事してるんじゃないの?」