「よーし!
ザクザクやってやる!」
リクが目の前に積まれている6冊ほどの問題集に手を出そうとした瞬間、ベッドに置いてあったリクのケータイが鳴った。
「……メグルちゃんから電話だ!」
電話に出たいけれどナナセに遠慮しているような声で、リクはベッドの方を見る。
メイに何かあったら、メグルに教えてもらうことになっていた。
そのためリクは、メグルとミズキからの着信音だけは他と違う音に設定していたのだ。
「出ていいよ。
松本先生には言わないから」
ナナセは優しい声で、リクが電話に出ることを許した。
それと同時にリクはベッドのケータイに飛びつく。
「ナナセ君ごめんね……!
もしもし、メグルちゃん!
メイに、何かあったの!?」
『メイじゃなくて、ばあちゃんが……。
どうしよう……。
あたしもなんだけど、メイもね……』
取り乱すあまり、メグルは上手く説明が出来ておらず、なぜか涙声。
バイトでの明るさと華やかさが一切感じられない。
「メグルちゃんちのおばあちゃんに、何かあったの?」
ただ事ではないと分かり、リクの声も緊張ではりつめる。
ナナセもリクの電話姿に見入った。


