「努力すれば、必ず目標に届くよ。
勉強も、
恋も、
夢も、
それ以外のことも……。
努力をやめたら、そこで終わり」
ナナセは穏やかな声音でそう言った。
「努力をやめたら、そこで終わり……。
諦めなければ、届く……?」
リクは、ナナセに言われたことを口に出し、自分自身に言い聞かせるようにする。
「リク君は今までにいくつも、そういったことを経験してるはずだよ。
努力によって、築けるものがあるってことを……」
バイトや勉強。
それらは、リクの努力や頑張りが実を結び、成果を収めた。
失敗することもあるけれど、失敗を成功のための糧(かて)にして、毎日前を向いて進んできた。
メイに届くようにと……。
「俺、がんばる!!
ずっとメイのこと見てきたんだ。
今さら諦められない……!
いつか絶対、メイが好きになったミズキちゃんの弟を超えてみせる……!
そういう男になる!」
最初は面倒で避けたかった家庭教師の時間。
だけど、今のリクは、ナナセがここに来てくれて本当に良かったと思った。
ナナセも、リクの意欲的な態度に刺激を受けることができ、この時間を有意義なものに感じた。


