「つれないなぁ、メイはぁ~」
メグルはおどけた話し方で着替えを始める。
「リク君、マジかっこ良かったんだよ?
メイのために、相手の男に必死に殴りかかってんの!」
と、ボクサーのようにパンチをするフリをする。
メイはメグルの話を聞くともなしに聞いていた。
「リク君の熱さが伝わってきたっていうかさぁ。
メイのこと、本当に好きなんだなぁって思った!
メイのタバコも、やめさせようとしてたしさ!」
リクを褒めちぎるメグル。
メイはうんざりした口調で、
「リクはうぜぇよ……。
タバコ取り上げるって、アイツは生徒指導でもしてーのかよ」
「アハハ! 生徒指導!
たしかにリク君ならやってそぉ!」
メグルはスウェットに足を通しながら大笑いしている。
メイはため息をつきつつも、メグルの明るさに落ちていた気持ちが浮上するのを感じた。
「……メイってあんまり恋愛の話とかしないけどさぁ、リク君じゃダメなの?」
「興味ない」
メイはバッサリ言い捨てる。
メグルはメイの気持ちを和ませたくて、わざと恋愛の話を持ちかけた。


