しゃぼん玉


「シュン! 急に何なの?

私、まだミズキちゃんと話したいことがあったのに!」

大学から1キロほど離れた場所まで走ったマナは、同じく肩で呼吸をしているシュンをにらんだ。

「これから、ナナセんトコ行こうと思って。

このままじゃ、ナナセとミズキがヤバイから。

ナナセが何考えてんのか分かんないけど、もしかしたらナナセは、ミズキがヒデトと会ってたところを見てたのかもしんない……」

「そんな……!

でも、ミズキちゃんと宮原君は連絡取り合ってるわけじゃないし、今だって、宮原君が一方的にミズキちゃんに会いに来ただけじゃん……。

ミズキちゃんは浮気するような子じゃないよ!」

「そうなんだけどさ……。

二人のことだし、ミズキも平気って言ってるから、今まではあまり口出ししない方がいいと思ってたけど、このまま黙って見てたら、俺、後で後悔しそうだから。

……マナ、お願い。付き合って?」

真剣なシュンの瞳には、ナナセとミズキを想う気持ちが溢れていた。

「わかった……。

私も、このままミズキちゃんとナナセ君が別れたりするなんて、絶対イヤだから」

二人は早る心を抑え、ナナセが今いる場所に向かって走った。

ミズキに会わなくなって以来、ナナセがジムに入り浸っているということは、すでに分かっている。