ヒデトの言葉を聞いていたシュンは、ヒデトに尋ねた。
「なぁ、この間って?
ヒデト、ミズキに会ってたの?」
ミズキはそれに答えようとしたヒデトの言葉を遮(さえぎ)るように、偶然ヒデトと会った時のことをかいつまんで話した。
「今まで話さなくてごめん……。
ナナセ君とこうなったのは、全部私のせいだから……何だか話しにくくて……。
隠すつもりはなかったんだけど、ごめんね……」
マナはミズキの顔をじっと見つめ、
「そうだったんだ……」
シュンもジッと何かを考え込むように視線を地面に向ける。
ヒデトはミズキ達のやり取りを聞いて、
「彼氏と、ケンカしたとか……?
ミズキ、大丈夫か?」
優しい声でミズキの顔を覗き込むヒデト。
シュンはその様子を見てマナの腕を取ると、
「マナ、ちょっと一緒に来て!
ミズキ、ごめんな!
俺ら先帰るわ!!」
「ちょっ! シュン!?」
マナはわけがわからないまま、シュンに引っ張られてしまう。
ミズキが引き止める間もなく、シュンとマナは風のように去っていった。
「ほんと仲良いな、あの二人。
高校の時からウワサになってたけど」
ヒデトは二人の去り姿を見送り、朗らかに笑っている。
ミズキは、シュンの不自然な行動に胸騒ぎを覚えた。


