ナナセの姿を見つけて、アイリはハッキリ思い知る。
“私、ナナセ君とミズキちゃんの前でマサヤを庇(かば)ったりしてたけど、それは、ナナセ君に良く思われたかったからなんだよね……”
マサヤを責めてしまったけれど、その資格はない。
アイリは自分の言動にため息が出たけれど、それをぬりつぶす胸の高鳴りが声色に表れてしまう。
「ナナセ君!」
「アイリちゃん……!」
「他のコ達は……?」
アイリは、さきほど宇野宅にいたシュン達の居所を尋ねる。
ナナセは悲しそうに笑み、
「シュン達には帰ってもらったよ。
マサヤ君のこと、大丈夫だった?」
ナナセはこれまで、アイリからマサヤの相談を受けていたこともあり、アイリがマサヤに何かされたりしていないか心配した。
けれど、アイリには傷一つなく、むしろ彼女の表情はグンと明るい。
瞳の輝き方も違う。
ジムでマサヤの話をしていた時のアイリとは、まるで別人のようだ。


