ヒデトは先頭を行き、ミズキに訊いた。
「じゃ、行こ!
ミズキは何時まで大丈夫?」
「今日は何時になってもいいよ!
とことん発散する!!」
この時間を少しでも楽しむため、ミズキは無理矢理テンションを上げると、彼らに続き歩いていく。
さっきまで心細かった人ごみの中も、ヒデトとユウのおかげで全く気にならなかった。
三人の目的地はカラオケ。
「ミズキは溜め込みやすいからな、思いっきり歌え!!」
「星崎さんの歌、久しぶりに聴くよね」
ヒデトとユウの楽しげな声に安心し、ミズキは改札を抜ける。
ミズキはこの時、背後から注がれる視線に気付かなかった。
ミズキの後方には、彼女を探し回っていたナナセとアイリ、二人の姿があった……。


