しゃぼん玉


「私の顔見てると、別れたオヤジを思い出すんだって……。

で、どうしようもなくムカつくらしいよー」

「おばさんはそれで、メイに熱湯までかけてきたわけ?」

「うん。

何とか逃げたから足だけで済んだけどー。

最初は頭からかけられそうになって、マジびびったしー。

あの人、頭おかしいんだよ」

「メイ…………」


メイの足のやけどに触れないように気をつけ、リクはメイを抱きしめた。

リクがメイにそうしたのは、これが初めてのこと。


メイが可愛そうで……。

人の愛情を、親の愛情を知らずに育ったメイのつらさには、底が無いのだと実感して……。

無意識のうちにそうしていた。


だがメイは、リクの体を思いっきり突き飛ばした。

「やめてよ!!

気持ち悪い……!!」

突き飛ばされた衝撃に驚き、リクは目を見開く。