マサヤは目にもとまらぬ早さでナナセの胸倉を両手でつかみ、彼を睨みつけた。
「お前、アイリの何なの?
俺とアイツのことだろ?
口出しすんじゃねー!」
「……!」
ナナセは床に突き飛ばされそうになったが、シュンがマサヤの両脇をすくいとり、背後から彼を締め上げたことでそれは阻止される。
ミズキは、マサヤの腕から解放されたナナセの元に寄りそい、
「大丈夫?」
「うん。ごめんね、心配かけて……」
その様子を見ながら、シュンはマサヤの両腕に手加減なしに力を加えた。
「いて……。
クソ……! 離せよ!」
「先に手出したのそっちじゃん」
シュンはクールに言い放つ。
マサヤは、昨日からアイリと連絡を取れないことや、自分の知らない場所で、アイリが他の男と仲良くしているのが気にくわなかったのだ。
だが、シュンに捕まり逃がしてもらえなくなったことで、しぶしぶ文句を飲み込み、力なくその場に座り込む。


