しゃぼん玉


リクの自宅を出たミズキ達は、途中でメグルと別れることになった。

「メイのこと心配だから、早く帰りたいんだ」

そう言い、小走りで帰っていくメグルを見送った後、一同はそろって宇野マサヤの家へ向かう。


小学一年生の時のリクとメイのクリスマスの思い出に切なさを残しながら、ミズキはナナセに尋ねた。

「リク君の家庭教師することになってたんだね」

「そうなんだ。今朝、突然頼まれて……。

話すのが遅くなってごめんね。

隠してたわけじゃないんだけど……」

ミズキは、本日中ずっと自分自身も忙しかったことを思い、

「いいよ。わかってる。

今日はずっと慌ただしかったし、話す時間がなかったんでしょ?」

「うん……」

ミズキにそう言ってもらえて、ナナセは安心する。

一時、自分の都合でミズキに連絡できなかった日々のことに、彼は申し訳なさを感じていた。

そういうすれ違いを起こさないように、あれ以来、日常の出来事をミズキに話すように心がけているので、今回の家庭教師の話も真っ先にミズキにしたかったのに、ああいう形で知られてしまって後ろめたかった。


「松本先生の息子が、まさかリク君だったなんて……。

でも、おかげで憂鬱(ゆううつ)な気持ちが減ったかも」

ナナセは安堵(あんど)のため息をついた。