「困ったことになったね……。
忙しそうな店だったから、バイトも、いきなり連休なんて取らせてくれないだろうし……」
マナがつぶやく。
シュンもそれに強くうなずき、
「出来ることなら代わってあげたいけど、俺もホテルのバイトがあるしな……」
「私も、ピアノや少林寺がなければなぁ……」
二人は必死に考えた。
家庭教師をおざなりにしたら、リクがますます厳しい状況に立たせられるのが目に見えている。
他に方法はないのか……。
リクは、友達のそんな姿に心を動かされると同時に、諦めていた。
“俺のことで、みんなにここまで迷惑かけたらダメだよね。
やっぱり、父さんと母さんに本当のこと言って、わかってもらうしかないか……。
そしたら、家庭教師の話もなくなるかもしれないし!
可能性は低いけど……”
沈黙した空気を破ったのは、メグルだった。
「ねえ! リク君のバイト、あたしが代わりに行こっか?」


