メイの中に悪い感情ばかりが逆流してきて、止められなくなった。
ニコニコと微笑む清に、メイは怒鳴った。
「なんで、私なんかに親切にすんの?
意味わかんない!!
私、死にたいんだけど!
こんな物いらないし!」
言うなりメイは、乱暴な手つきでその帽子を引っつかむと、清の胸元に投げつけた。
そのまま立ち去りたかったのに、急に激しく動いたせいで、メイは立ちくらみを起こし、その場にうずくまってしまう。
メイの熱はまだ下がっておらず、感情の高ぶりで悪化したようにも感じた。
静かに落下した床の帽子はそっちのけで、清はうずくまるメイの体を抱きしめた。
「そうかい、そうかい、辛いよね。
メイちゃん。今までよく、一人でがんばってきたね。
よしよし。
言いたいことがあるのなら、好きなだけ言いな?」
清の体のぬくもりが、メイの冷えた心に染み入るようだった。
この人を前に何をしたいのか、何が言いたいのか、どうしていま、反抗的な言動をしてしまったのか、メイには分からなくなってしまった。


