それだけではなく、虐待を受けた人の傷は、思わぬ場所で開いてしまうことがある。
虐待を受けた人が大人になり、良いパートナーと出会い、傷が癒えたと思って結婚などをした後に、再び過去のトラウマに悩まされることもある。
優しいパートナー、
幸せな家族、
そしてかわいい子供に恵まれた頃に、
自分が虐待されていたことを思い出すのだ。
子を授かった時は、
“自分が虐待されてきた分、自分の子供は可愛がるんだ”
と、心から思っていたのに、いざ我が子を抱いてみると、
“なぜ、この子はこんな幸せな境遇にいる?
私が子供の頃は、こんな風に可愛がってもらえなかったのに!”
そう思うようになるパターンも実際にある。
そんな親ばかりではないのも確かだが、虐待の傷が癒えていない人の結婚生活は、そうした要因で崩壊していく。


