ミズキ達はこの後、宇野マサヤの元に行くつもりだった。
しかし、リクのことも心配だったので、マサヤの元に行く前に、メグルと共に、一同はリクを訪ねることにした。
どこか物静かな雰囲気。
星が見えはじめた夜空が、皆を包むように濃く浮かんでいる。
交通量の多い通りを抜け、リクの自宅へ続く閑静(かんせい)な住宅街内の道に差し掛かった時のこと。
メグルは思い切って、今まで知りたくて訊けなかったことをミズキに尋ねた。
「あのさぁ……。
ミズキちゃん達は、メイのこと、どこまで知ってるの?
何かがあったから、こうしてメイの周りで動いてるんだよね?」
ミズキは穏やかながらも凜(りん)とした表情で、知っていることを全てメグルに話した。
メイが、リョウを好きになり告白したこと。
リョウに振られた途端に、メイはリョウをいじめだし、そこにミズキの同級生·マサヤまでもが絡んできたこと。
最近、リョウのイジメ証拠の画像をちらつかせられメイに脅迫されたこと。
リクに出会って、彼にメイの話を聞いてから、メイを助けたいと思い始めたこと……。
そうして今、みんなはこうして動いているのだ、と……。
メグルは涙ぐみながらもしっかり耳を傾け、ミズキの話を聞き漏らすことなく、全て胸におさめた。


