メグルの話を聞いて、今までわからなかったほとんどの事がつながる。
メグルが話した、
「怪しい男」
「翔子がメイに近付けた男」、
それは共に、宇都宮であるということ。
ミズキは、メグルが落ち着くのを待ってから、リクから連絡がなかったかどうかを尋ねた。
今までに知ったことを、リクにも話したかったから。
「メイとリク君ね、昨日の雨でずぶ濡れになってたから、多分、リク君も風邪ひいたんじゃないかな?」
メグルは答えた。
「メイの熱もまだ下がってないし、リク君は傘も持たずに、ずっとメイを探してたから。
そういえば、ミズキちゃん達はどうしてここに?」
ミズキは答えにくそうに、宇都宮の発言から得た翔子のことを話した。
そして、今メグルに話を聞けたおかげで、翔子を訪ねる理由がなくなったということも。
「そうだったんだ……」
と、悲しそうにうつむいたメグルは、気持ちを落ち着けると、ミズキ達にこんなお願いをした。
「……実はあたし、もう一つメイに頼まれてることがあるんだ。
頼まれたっていうか、あたしがお節介焼いて無理矢理メイから聞き出したって感じなんだけどさ」
メグルは、てへへ、とイタズラっ子のように歯を見せ、
「メイからお金預かってるんだ。
メイ、これをリク君に返してほしいって言ってて……。
リク君の親が、メイに渡したんだって……。
でも、物が物だし、あたしだけじゃ行きにいくいっていうか……。
よかったら、ミズキちゃん達もついてきてくれないかな?」


