しゃぼん玉


ミズキは遺影の中で穏やかな表情をしているリョウを見て、言った。

「私、甘すぎるかな?

リョウにあんなことをした人達を絶対許せない。

そう思ってたのに……。


穂積メイも、
その仲間も、

見逃されてるだけで、どう考えたって卑劣な犯罪者なのに……。


私………………。


………………。


穂積メイに、同情してる…………」


しばらくの沈黙のあとで、ナナセが口を開いた。

「ミズキちゃんなら、そう言うだろうなって思ってた」

ナナセは優しい瞳でミズキを見ている。

「ナナセ君……」