しゃぼん玉


新しい小学校では問題行動を起こすことなく、これまでも普通に学生生活を送ってきたメイだが、最近になって、学校をサボりだしたのだとリクは言った。

ミズキも、

ナナセも、

シュンも、

マナも、

真面目な表情でその話に耳を傾ける。


「昔のメイは、俺にだけ、自分の思ったこととか話してくれてたんですけど……。

中学になった頃から、なぜかものすごくそっけなくなって……。

その時期はメイと疎遠(そえん)になってたんです。

嫌われたくなかったから、メイが嫌がるなら離れた方がいいと思って……。

なので俺、ミズキさんの弟……リョウ君のことも、知りませんでした……」

「話してくれて、ありがとう。

リク君も、つらかったよね……」

涙をたたえたミズキの瞳は、切なげに揺れている。