ボロボロと涙をこぼすリク。
「メイは、普段母親にされていることや言われていることを、周りの子にし始めるようになりました。
女子に『あんたの顔、めっちゃブサイクだね』って言ったり、
『そんなのもできないの? バカじゃん』って、男子を突き飛ばしたり……。
メイとは違うクラスだったけど、そういうのを見かけるたびにメイを止めてました。
そんなことしたら、メイが学校で孤立しちゃうから……。
それでもメイは、学校でそういうことをやめてくれなくて、手当たり次第に周りの子を傷つけていきました。
言葉と、力で……。
相手の顔を目掛けてチョークを投げたり、黒板消しで女子の頭を叩いたり。
……そんなメイは、皆に嫌われて一人ぼっちになりました。
誰もがメイを避けて通るようになって、目すら合わせないようになって……。
メイは周りのそんな態度を全く気にしていないみたいに、そういう事を続けてましたが……。
そんな時、メイの親が離婚することになって……」
転校先の小学校でもメイが同じことをやらかしていないか心配で、メイが引っ越した後も、リクはしょっちゅう彼女の様子を見に行ったのだという。


