両親の離婚後、メイは翔子の暴挙に耐えていた。
ガラス製のコップを投げつけられることも、日常茶飯事。
――両親の離婚から数年後。
メイは、自分が父親にされてきたことの意味を知り、気持ちが悪くなった。
近親相姦。世間ではそう呼ばれている。
あんなに大好きだった父親を、憎むようになった。
なぜ、まともに愛してくれなかったのか。
いけないことと知っていて、なぜあんなことをしたのか。
無知だった自分に付け込んだ父親を、憎み、嫌うようになった。
クラスの女子が、彼氏と性行為をしたと喜んでいても、
“猿か、あんた”
と、内心毒づいていた。
自分をこの世に産み落としたセックスという行為に、憎悪と嫌悪感を覚えた。
“愛?
恋?
クダラナイ”


