しゃぼん玉


放課後は、みんなそれぞれに予定がある。

マナはピアノのレッスンや少林寺の稽古。

シュンとリクはバイト。

そしてミズキも、明日からナナセと共にジム通いをする予定である。

それだけでなく、ミズキ達は、大学の所属サークルにも顔を出したいと思っていた。


ミズキはみんなの顔を見回す。

「私のワガママに付き合わせるようで悪いんだけど、近いうちに、みんなで穂積さんの学校に行きたい」

“穂積さんを家に泊めている子に、会いたい……”

真っ先に口を開いたのはマナだった。

「ワガママなんて思ってないよ。

みんな、同じ気持ちだから。

リク君も、ナナセ君も、シュンも、私も……。

私達、穂積さんとはあまり話せなかった。

一度は拒否されたし、弁護士もいる。

でも、やっぱりこのまま、リク君ちを出て行った穂積さんを放ってはおけないから」