穏やかな空気の中、ミズキはさきほどから気になっていたことを口にした。
「穂積さんが泊まってるのは、クラスの子の家なんだよね?
そこからまた、出て行ったりしないかな?」
リクはうーんとうなりながら、両目をかたく閉じる。
「メイなら、それもありえるかも……。
元々、人と一緒にいるのが好きじゃないタイプだから」
ミズキは切なげに両手の指先を絡め、
「こんなの、でしゃばり過ぎかもしれないけど、近いうちにその子に会いたい……」
と、メグルとの接触を望んだ。
「穂積さんとその子がどんな関係かは知らないけど、穂積さんのこと泊めるくらいだから穂積さんとは仲良いんだろうし……。
穂積さんが思い詰めてどこかに行っちゃわないように、見ていてもらいたいから」
「ミズキちゃん……」
みんながミズキの気持ちに同調した。


