メイの仲間の少女達への脅し文句は決まっていた。
“女は口が軽いからな……”
そう思ったマサヤは、少年達に対してそうした時より、さらに威圧的な脅しをかけた。
あらかじめ考えておいたセリフ。
それはもう「脅迫」の域に達していた。
まず、彼女たちにもリョウイジメの証拠画像を消してもらう。
そのあとマサヤは自分のケータイを見せ、
「もしあのこと誰かに言ったら、お前ら全員犯すからな?
本気だぜ。
ただ黙ってるだけでいいんだ。
わかったな??
お前らが星崎に悪口言ってる動画も撮ってあるから。
学校にこれがバレたら、内申書に響くかもな?
だから絶対言うなよ」
少女達は、リョウを痛めつけていた時の威勢をすっかり無くし、おとなしくマサヤに従ったのだった。
来年には受験生になる……。
少女達はリョウをいじめる日常の中でも、心のどこかで高校受験のことを考えていた。


