夏の放課後。
部活の生徒達が帰宅したあとの、シンとした校舎裏。
それでもまだ日は高く、太陽が不気味に照り付けていた。
教師達があまり通らない寂しい死角で、恐ろしい光景が広がっていた。
リョウは最初こそ、言葉で抵抗した。
「こんなことして、何になるんですか?
やめてください!」
でも、マサヤはやめなかった。
やめる気もなかった。
この拳で殴るたびに、リョウがうめき声をあげる。
快感だった。
“調子に乗んなよ!
メイに手紙渡そうだなんて、ふざけたマネしやがって”
メイの連れの女子達は、マサヤ達が上半身裸のリョウを痛ぶる様子を見て楽しんでいたし、マサヤ達と一緒になってリョウに暴言を吐いていた。
しかし、マサヤがリョウの下着を脱がせようとした瞬間、メイだけはその場から逃げるように走り去っていったのである。


