しゃぼん玉


メイは誰にも笑顔を向けない。

何かについて話しかけられても、相手の話に興味が持てない。

ゆえに、「無愛想フェイス」が常。

メグルとも必要最低限のことしか話さない。


メイは校門まで歩く間、

“今日もくだらない一日が終わった”

と思った。

心はいつも、重厚な鎧(よろい)を身につけさせられたかのように重たかった。


両親が離婚する前まで、メイは周りの生徒に言葉と力の暴力を浴びせていた。

リクはそれを「家庭内で受けた虐待からくるストレスが原因」と思っているようだが、メイはそんなふうに思っていなかった。

家で母親に嫌われている分、学校では好かれたいと思っていた。

男子でも女子でも、誰でもいいから、自分を見てほしかった。

かまってほしかった。