「大丈夫だよ。
俺こそごめんね。
今までずっと時間取れなくて……」
ナナセは恥ずかしそうにうつむいた後、今までミズキに隠していたことを思い切って話した。
「ずっと内緒にしてたんだけど、最近はずっと、ジムに通ってたんだ」
「ジム?」
ビックリして目を見開くミズキを見てシュンが、
「俺、証人っ」
と、右手を上げた。
「シュン君が、証人?」
「そっ。ちょっと前なんだけど、お使いで外出た時に、たまたまジム帰りのナナセに会って。
俺も、このこと黙っててごめんな」
するとナナセが、
「ううん! シュンに口止めしたのは俺なんだ。
ジム通いは自分だけの秘密にしたくて……。
ミズキちゃんのためにケンカとか強くなりたくて……。
俺、力とかなくて弱いし、いざって時ミズキちゃんの役に立てないんじゃないかって思ったら……。
でも、それでミズキちゃんとの時間が取れなくなってた。
今まで一人にして、本当にごめんね」
「ナナセ君、そんなことまで考えてたの……」
ミズキは、昨日までの間に少しずつ胸に積もっていたナナセへの疑念が、空気中に消えて無くなっていくのを感じた。
“ナナセ君は、私のために……”


