八月には鬱陶しく感じた蝉の鳴き声が九月の涼しい風と一緒だと心地よく聞こえてくる。 どちらかと言うと自分がいる教室のヤローどもの声の方が耳障りだ。 「…じゃあ文化祭まであと少しだけど頑張ろーぜ!!」 「「「おー!!!彼女彼女彼女!」」」 そう。時期はばっちり文化祭 男子校の俺らにとって同年代の女子と接触できる少ないチャンスだ。