「でも、流依ちゃんが生きてて良かったぁ!」


理緒が、流依に再び抱き付く。


流依は、理緒の頭を再び撫でた。


「木下のお陰だよ」


「あっ!幹彦君とは、どうなのぉ?」


理緒が、悪戯っぽく笑う。


「ん?別に、普通だよ」


流依が、頬を赤らめながら言う。


「照れちゃって、可愛い~!」


「理緒。怒るよ?」


「流依ちゃん、ゴメン。怒っちゃ嫌~!」


両手を合わせて理緒が、流依に頭を下げている。


「もう、しょうがないね」


そう言うと、流依は理緒の頭を撫でた。


幽霊屋敷での一件を終えて、すっかり元通りの日常が、ここにはあった。