入口付近まで来ると、悟志は立ち止まった。


理緒達も、それに合わせて立ち止まる。


悟志の前には、パイプオルガンがある。


「京極、それ弾くのか?」


「え?」


純輝の言葉に、その場にいる全員の目が点になる。


「俺が弾くんじゃない。国東醍醐が、弾こうとしてるんだ…」


理緒達の方を振り返って、悟志が強張った表情をして言う。