「それも分かりませんね。第一、阿行さんをおんぶして吉凶が決まること自体が眉唾なんで。たまたまあった幸せを阿行さんに結びつけ、我よ我よとそんな人が集まり流れた集団心理(感染呪)かもしれませんしね。
仮にも“本物”だとしても、その“呪”(まじない)は僕には効かないでしょうし」
呪いは使い方により二種類ある。
それこそ対象者の吉凶を左右するものだ。時には人を病にし、時には病を消す。
この呪(まじない)には多かれ少なかれ人間心理が絡むのだ。
前述にあったように、何気ない幸せを阿行に結びつけるのもまた呪(心理)となろう。
吉凶どちらでも、本物だろうが偽物だろうが、どちらにせよ特殊な呪詛を受けている渉には関係ないことだ。


