諦めないで、幸せを求めて噛ませ犬になろうとも



この顔文字お面を渡したのは渉だ。だからこそ、この噂は最近に流れ出す。


前の無地のお面状態でおんぶすれば、溝出にも幸せが訪れたかもしれないが。


「どっ、どーすんだよ!不幸って!はっ、その顔文字はどうなんだ!笑っているからいいことあんのか!」


「さあ。何分、24種類もありますから。どれがどんな影響を及ぼすかは今のところ分かりません」


救いようがないバカはそのことに気づかず、事の原因(渉)にすがる思いだった。


「――って、待てよ!お前はどうなんだ!毎日、違う顔文字のろりっ子をおんぶしているじゃねえかっ」


溝出にしては『いい質問ですねぇ』と言いたくなる着眼点だ。


問われた渉だが困ったように阿行を見たあと、溝出に向き直った。