諦めないで、幸せを求めて噛ませ犬になろうとも



「じゃ、じゃあ、俺が助かるには謎を解けばいいんだな!」


バカでも分かる説明で良かった。


希望を見出だしたようで溝出の顔が心なしか明るくなる。


「で、で?なんだ、謎って!」


「阿行さんが言っている、『あぎょうさん、さぎょうご、いかに』についてです」


「知るかあぁぁっ!」


希望が一気に絶望になった時である。


「んなもん知るかっ。ひんとっ、ひんとくれ!」


「ノーヒントです」


「無理難題じゃねえか――ぐおっ」


目の穴に阿行の指が侵入してきた。


入るなり、フックのように指を中に引っかける。


「あぎょうさん、さぎょうご、いかに」

眼窩下の骨ににヒビが入った。


阿行が指先に力をこめて、骨を軋ませる。


低い声は別人にも思え、地の底から響いてくるように重い。