自信に満ち溢れた溝出は渉たちを真正面から驚かし、巧妙な誘導で渉を空き教室に追い詰めようとしていた。
成功するさまを思い描いた溝出の胸が高鳴る。肉はないので気持ちの方の高鳴るだ。
なんて驚かそうか、やはり俺様得意のヒャッハーで行くか、この前てれびじょん様が見せてくださったスピード違反で捕まったチンピラが逆ギレした感じに叫んでみるか。
などと考える内は楽しいもので、溝出なりに輝いている時でもあったのかもしれない。
ザコキャラというのはそんなもの。最初は輝くも、一瞬の内に倒されるABCの名無し脇役。
溝出が輝ける時間なんて、一人で妄想している時でしかなく。
「ふぎゃっ!」
終わりは唐突に来るのだ。


