諦めないで、幸せを求めて噛ませ犬になろうとも



因みにここまで全て溝出の独り言だ。


独り言したら禿げるよ、なんて言葉は骨には関係ないので独り言し放題だった。


「こっからは、俺幸せ編のすたーとだ!ヒィハハ、昨日と同じ俺と思うなよ!とおっ!」


気合いをいれながら、溝出が浮遊する。


気合い入れるわりにはのっそりペースだが、上昇はすぐに終わる。


直線廊下の天井に貼り付いた溝出。蜘蛛の巣よりも質が悪い公害にも見えた。


「さあ、こいやっ。俺のいけめんたいむの始まりだぜっ」


直線廊下のスタート地点の角に身を潜める溝出は、曲がり角からくる渉たちを待っていた。


三日連続で阿行強奪を失敗した溝出は考えたのだ。


どうしたら奪えるか。その時ちょうど、テレビの向こうにいる我らが物知り先生が言ったのだ。