諦めないで、幸せを求めて噛ませ犬になろうとも



「試しはしたんですね」


「切る、折る、砕く。石臼でごーりごーりしても大丈夫なんどす。ほんに憎たらしくも、愛着が湧くわぁ。

次は何を試そうか、考え中なんどす」


「ならば都市伝説にコーラを飲み続けたら骨が溶けるなんてのがあるんですが、溝出さんの骨はコーラで溶けるか試してみては?」


「ええねぇ、それ。じわじわと自分の骨が溶けるのを見るやなんて――最高やないの」


「結果報告お願いします」


「すぐにでもやりますわぁ。――さて」


怖い会話の間にちょっとした行動があった。


渉が廊下の窓を開けて離れ、冬月が鞘つきの蜘蛛切りを両手に持ち、溝出の横に添える。


踏まれたままの溝出。しかして、前ぶれなく軽くなったので「ヒャッハー」と逃げようと。