諦めないで、幸せを求めて噛ませ犬になろうとも



解説ご苦労な溝出は小さく縮こまりながら、自分の天才さに酔いしれていた。


(今日、この時間にてめえらが来るのはお見通しなんだよ、ボケェ。てれびじょん様から伝授されし、とーけー学から導き出した俺のあんさーだ。

九九を言えるぐらいに天才になった俺様に間違いなんかねえんだよ。覚悟しやがれぇ、てめえらが昨日、俺をハメたのは知ってんだ。その透かした面をあの硬い窓に叩きつけてやんぜえぇっ!)


まったくの濡れ衣だった。というか、一日目に窓を割ったので額にヒビが入るほどに頭を地に叩きつけて謝ったら、用務員にあまり怒られなかったので、調子こいて尚も窓に突っ込んだ溝出の自業自得でしかない。


だとしても溝出は聞き耳を持たずにこうして、葛籠の中で今か今かと待っていた。