「宿題見せて。」

「また?少しは自分でやったら?」

「少しはやったよ、ホラ。」

稔がノートを見せる。

「本当に少しだね。」

1問しかやってない。

しかも間違ってるし・・・。

「だから、少しって言ったじゃん。」

「1問しかやってないんだもん。せめて半分はやろうよ。」

「半分!?無理、無理、無理、無理!!絶対に無理!」

「何で?」

「だって、難しいんだもん。」

「難しくなくない?」

「結花だからでしょ?」

「いや。稔でも頑張れば出来るよ。」

「絶対に無理!」

「分かったよ。じゃあハイ。」

そういって私はノートを稔に渡した。

「ありがと、結花。」