次の日・・・。
「まだ、部活やってるよね?見に行こ。」
「パスパス!」
おっ!
やってる。
激しいなぁ・・・。
さすが男子のバスケ部。
「赤井君、お疲れ。さすがエースだけあって、迫力あるよね。」
稔、エースだったんだ・・・。
そしてあの人。
確か、バスケ部のマネージャーの佐々美 由希。
「ありがとう。」
なんかあの笑顔、見たことないな・・・。
なんかモヤモヤする。
何だろう・・・。
こんな気持ち、初めて。
「あっ!結花、見に来てくれたの?」
稔が気付いた。
由希は・・・。
すごく悔しそうな顔でにらんでる。
由希、好きなんだ。
稔の事。
なんか嫌だな。
だって由希、美人だもん。
きっと稔も由希の事・・・。
「どうしたの?ボ~ッとして。」
「べっ、別に!」
「また仕事の事で悩んでるの?」
「ううん。今は大丈夫。」
「今は?じゃあ大変になったら言ってよ。少しだけしか出来ないけど、手伝うから・・・。」
「分かった。ありがと、稔。」
「どういたしまして。」
「赤井君、そろそろ次の試合始まるよ。」
「は~い!それじゃあ行ってくるね。待っててね、結花。」
「分かった。」
「赤井君!早く!」
「今行きます!」
「それでは試合を始めます。」
「宜しくお願いします!」
ピー!
「赤井!こっちこっち!」
「赤井!パス!」
稔、大活躍だなぁ・・・。
さすがエース!
すごいなぁ・・・。
ピー!
「試合終了!」
「お疲れ、赤井君。」
由希だ。
「どーも。」
「すごかったね。」
そう言いながら由希は、タオルを渡す。
「ありがと。」
「ボール、片付けてこようか?」
「あっ、ありがと。宜しく。」
好感度集めてるし・・・。
なんか嫌だな・・・。
胸がチクッとする。
「結花~!着替えたら一緒に帰ろ!」
「うん。早くしてね。」
「はぁい!」
こんな言葉になるの私の前だけなんだよね。
なんか嬉しいな。
「結花、帰ろ。」
「うん。」
また由希がにらんでる。
「結花~、今日家で遊ぼ!」
「結局いつもじゃん。」
「いいじゃん。」
「どっちの家?」
「結花んち。」
「分かった。待ってるね。」
「うん。」


